認定看護師と専門看護師の違い
認定看護師の資格と専門看護師の資格
看護師のスキルアップの資格として、日本看護協会から認定看護師と専門看護師の資格が作られました。
どちらの資格も「看護における特定分野の専門家」という位置づけです。
資格取得の要件も
・看護師の資格をもち
・実務経験が5年以上で
・特定分野の実務経験が3年以上
と似ている部分が多く違いがわかりにくい資格です。
認定看護師と専門看護師の違い
認定看護師と専門看護師は設置された目的と、求められている知識・能力・技術が違います。
認定看護師
ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護実践の出来る者。
【21の特定分野】
救急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、乳がん看護、摂食・嚥下障害看護、小児救急看護、認知症看護、脳卒中リハビリテーション看護、がん放射線療法看護、慢性呼吸器疾患看護、慢性心不全看護
【3つの役割】
1.実践
個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する
2.指導
看護実践を通して看護職に対し指導を行う
3.相談
看護職に対しコンサルテーションを行う
専門看護師
複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識及び技術を深めた者。
【11の専門分野】
精神看護、がん看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護
【6つの役割】
1.実践
個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する
2.相談
看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う
3.調整
必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う
4.倫理調整
個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる
5.教育
看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす
6.研究
専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるために実践の場における研究活動を行う
まとめ
2つの資格を比べると、認定看護師の方が分野が細分化されており、専門看護師の方が多くの役割を担っていることがわかります。
認定看護師は特定分野が細分化されており、より臨床に近い。
専門看護師は特定分野における専門知識・看護技術にプラスして”マネジメント的役割”も多く、施設内の活動は多岐にわたる。
こういった違いがあります。