医師
ゆらぎない医療界のトップ資格
医師の仕事と収入
医師は一般的にもなじみの深い仕事だが、主な仕事は「病院の勤務医」「開業医」「大学病院の専門医」の3つに分かれる。
もっとも割合の多い病院の勤務医とは町の病院で働いている医師のことで、病院の規模や地域にもよるが、年収1,000万~3,000万円以上は期待できる仕事である。
勤務医として経験を積み開業医となると、平均年収は2,000万~3,000万円、5,000万円以上を稼ぐ開業医も少なくない。
しかし、開業医の場合は、レントゲンなどの医療機器に出て行くお金もあり、年収がそのまま利益になるわけではないので注意しよう。
特に美容整形関連のクリニックは料金も高く、大きな収入に結びつきやすい。
大学病院で働く場合は、研究をかねた専門医となり教授を目指す医師が多い。教授になれば1,000万円以上の年収も期待できるが、一般的には病院勤務医や開業医よりも収入は低くなることが多い。
医師の資格
医師の資格は医療界のトップ資格。医療行為のほとんどが医師の独占業務なだけでなく、保険が適用されたり開業権があったりと、待遇にも申し分がない業界最強の資格だ。
カウンセリングやその他の周辺医療資格だけで仕事をしようとすると、医師資格の力の強さを痛感する。語弊を恐れずにいえば、へたな医療資格を目指すくらいなら、いっそのこと医師資格を狙ったほうが、仕事の幅はグッと広がるだろう。
とはいえ医師の世界も最近は問題が山積みだ。特に、地方の病院や、小児科、産婦人科、麻酔科などの人員不足が深刻になっている。医師は確かに儲かるが、若いうちは過酷な労働・精神的苦痛も少なくないので、志や目的をしっかりともった医師をめざしてほしい。
以前は、ドラマ「ナースのお仕事」のような貧乏研修医も多くいたが、2004年の制度改革により、研修医でも年収300万~400万円くらいはもらえるようになっている。
医師のなり方・学校
医師になるためには、大学の医学部(6年)を卒業する必要がある。
医学部卒業後に待ち受ける「医師国家試験」は、合格率90%を超えるので、医師になるための壁は、医学部合格の難しさと、医学部の高額な費用にあるといえるだろう。
大学の医学部の費用は、国公立大学なら300万~400万円ほどだが、私立大学の場合は数千万円にもなりとても高額だ。もちろん順調に医師になれば、余裕で取り戻せる値段ではあるのだが…
社会人から医師を目指す場合も、医学部合格がスタートラインになる。編入試験もあるが、どちらの場合も予備校を利用するケースが多い。
医師になるためのルート
1.大学の医学部か医科大学で6年間の勉強
2.国家試験に合格し「医師免許」取得
3.医師免許取得後に、指定病院か大学付属病院での2年以上の臨床研修が義務付けられている
医師の資格・試験情報
- 資格種別
- 国家資格(業務独占)
実務制限:なし
学歴制限:あり
年齢制限:なし - 受験資格
- (1)大学で、正規の医学課程を修めて卒業した者(卒業見込み含む)
(2)医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後1年以上の診療及び公衆衛生に関する実地修練を経た者(実地修練終了見込み含む)
(3)外国の医学校を卒業or外国で医師免許を取得し、厚生労働大臣が(1)or(2)と同等以上の学力及び技能を有し、かつ適当と認定した者
(4)沖縄の復帰に伴う厚生省関係法令の適用の特別措置等に関する政令第17条第1項の規定により医師法の規定による医師免許を受けたものとみなされる者であって、厚生労働大臣が認定した者 - 試験日
- 2月中旬の3日間
- 申込期間
- 11月中旬~12月上旬
- 申込方法
- 受験願書に受験料となる収入印紙をはり、必要書類を揃えて受験地を管轄する地方厚生局または地方厚生支局に提出する。
写真・返信用封筒・受験しかくを証明する書類などが必要となる。 - 合格発表日
- 3月中旬
- 受験料
- 15,300円(収入印紙)
- 試験地
- 北海道,宮城県,東京都,新潟県,愛知県,石川県,大阪府,広島県,香川県,福岡県,熊本県,沖縄県
- 試験内容
- 臨床上必要な医学及び公衆衛生に関して、医師として具有すべき知識及び技能
- 受験者数
- 8,569人
- 合格率
- 89.8%
- 問合せ先
- 厚生労働省 医政局医事課試験免許室
- 住所
- 〒00-8916 東京都千代田区霞が関1丁目2番2号
- 電話番号
- 03-5253-1111
- 公式サイト
- http://www.mhlw.go.jp/